上鶴間道上山公園 とは
神奈川県相模原市南区上鶴間本町9丁目、境川のすぐそば、大和市との市境にも近いところにある公園です。
アクセス
公共交通機関
駅から徒歩
最寄り駅は東急田園都市線のつきみ野駅となります。
(最寄り駅が田園都市線になるのは当サイト初かもしれません)
また、小田急江ノ島線の東林間駅からもそれほど変わらない距離となっています。
googleマップさんによると、つきみ野駅からは1.6km・23分、東林間駅からは1.7km・25分、と表示されました。
路線バス
路線バスの場合、最寄りのバス停は「上鶴間本町九丁目」となります。
ルームズ大正堂とブロンコビリーの間にあるバス停で、相模大野駅南口と中和田地区を結ぶ循環路線が経由します。
上鶴間本町九丁目バス停から上鶴間道正山公園はgoogleマップによると、260m・徒歩4分になります。
クルマ
上鶴間道正山公園にはクルマが停められるようなスペースはありません。
近隣にはコインパーキングもありますが、急坂急カーブ狭隘路も多いですので十分ご注意くださいませ。
参考までに周辺地図は以下のとおりです。
行ってきました(2025年5月中旬)
歩いてやってきました。
神奈中バスの「上鶴間九丁目」バス停方向からドン・キホーテとルームズ大正堂の間にあるこちらの道を下ってきました。
右にある大きな建物は「中和田ポンプ場」です。
この角を右に曲がれば到着になります。
とうちゃーく。
この角度から左を向くと、とりわけ立派な石碑があります。
どどでん!!
相模原市上鶴間道正山土地区画整理事業
完 成 記 念 碑
相模原市長 加山俊夫
とあります。
加山市長は2007年から2019年にかけて3期市長をつとめられました。
裏に回ると、たくさんの文字がありました。
ちょっと頑張って書き起こしてみます。
碑文
この地道正山地区は、昭和五十六年の境川河川改修後も行政界変更がかなわず旧河川が地区内を蛇行し、新設された深堀川により地区が三つに分断された状態が長く続いておりました。この状況を変えるべく平成三年「区画整理を進める会」を発足し、地権者全員の協力と相模原市の指導によって行政界変更並びに区画整理組合の設立を見ました。
依頼、幾多の困難を乗り越え、平成二十年三月の土地区画整理事業完成で新しい住宅地が誕生し、同時に道正人道橋が架設され長年通行不能になっていた旧鎌倉街道も再現されました。
ここに事業の完成を祝うと共に新しく生まれた街が末永く反映することを願い、この碑を建立した。平成二十年三月吉日
相模原市上鶴間道正山土地区画整理組合
理事長 阿部 一
事業概要
一、施工者の名称
相模原市上鶴間道正山土地区画整理組合
一、認可年月日
平成十六年八月三日
一、施工面積
二四、三六六・九二平方メートル
一、総事業費
六億三千六百万円
一、事業施行期間
自 平成十六年八月三日
至 平成二十年三月三十一日
一、組合員数
十六名
一、役員
理事六名、監事二名
(以下人名社名団体名など省略)
区画整理ってのは本当に本当に大変で…。
しかもこの地域は河川や段丘崖などの地形的な困難も多そうで…。
おつかれさまでしたとしか言いようがないです。
石碑の後ろには花壇がありました。
ノースポールですかね、可愛く咲いています。
公園の端に沿って、たくさんの花壇が並んでいます。
この公園唯一の遊具、低めのすべり台です。
なにげに2レーンありますね。
公園の入口は、道路に面した公園に増えてきているタイプで、お城で言うところの枡形みたいに、公園からまっすぐは出られないようになっています。
公園の一番奥から入口方向を見たところです。
結構広いスペースがあります。
先ほどのすべり台もそうですが、未就学児が遊ぶには十分な公園ですね。
走り回ったり、ゴムボールなどでのボール遊びは楽しめると思います。
ベンチもあります。
公園の「裏山」にあたる方へ行ってみます。
自動車が入れなくなっている道があります。
左はルームズ大正堂さんの敷地、右は中和田ポンプ場の敷地です。
左側は「道正山るーたん♪の森」と名付けられています。
株式会社家具の大正堂さんががんばって整備・公開してくださっている森となっています。
今日は森の中へは行かなかったですが、またの機会にはお邪魔したいと思います。
なにげないこちらの通路ですが、
「鎌倉道」との碑が建っています。
さりげなく古い歴史がそこかしこにある境川沿いの地域ならではですね。
そういえば「道正山」についてですが、
このあと散歩を続けていたら、上鶴間高校のそばで、
「道正坂」との碑が建っていました。
それによると
昔、この付近に道正院というお寺があったといわれ、この名があります
とのことです。
この階段道路ですが、「さがみはら地図情報」によると、「相模原市道上鶴間160号」と指定されているそうです。
おじゃまいたしました。
ありがとうございました。
道正山地区の河川や行政界の推移
今回もまた、「今昔マップ」さんを使わせていただきました。
まずは、1966年の地形図と現在の地形図です。
この範囲では境川は河川改修がほぼ行われておらず、激しく蛇行を繰り返しています。
また、町田市と相模原市・大和市の境界線は、その蛇行する境川の右岸に設定されており、同じく境界線も激しく蛇行する結果となっています。
右の地図へ、当時の河道をだいたいトレースしたものをコピーしてみました。
上鶴間道正山公園の出来る位置は、当時はまだ境川の左岸であり、町田市だったということになります。
左の地図ではまた、深堀川は現在の位置で境川には接続されておらず、大和市の目黒方面へと流れています。
深堀川が暗渠によって境川へと接続されました。
また、境川の河川改修も進み、直線的な河道となりましたが、行政界はまだ旧河道をなぞっています。
1978年9月に、当時家具専門店としては日本最大の売場面積の「家具の大正堂さがみはら本店」が開業しました。参考
1979年4月からは、それまで仮校舎であった上鶴間高校が新校舎竣工とともに現在地に移転してきました。参考
行政界はまだ旧河道のままです。
1998年の地形図では、大和市と町田市の行政界については、現在の河道の中心線へと修正されました。
相模原市と町田市の境については、まだ旧河道です。
右の現在の地図に、1966年当時の町田市と大和市の市域を網掛けしてみました。
これは大変だったろうな…と想像します。
まとめ
相模原市南区上鶴間本町にある「上鶴間道正山公園」について書いてみましたがいかがでしょうか。
「市境・境川に近いところにある、境界変更・区画整理によって誕生した、シンプルで落ち着いた公園」ということが伝わったら幸いです。
気になることがみつかった方は是非当ブログ内の各ジャンルの記事にも飛んで読んでいただけたら嬉しいです。
相模原市南区に興味を持っていただき、また、この記事を読んでいただいてありがとうございました。